Back to motorcycle


2006.2.14 タペット調整

ODD:29539

かねてから懸案のタペット調整。
結局いじり壊しましたが(涙)。
マペット調整が必要です(嘘)


事前のリサーチで、GPZ900Rはヘッドカバーがなかなか降りない、との事でしたので、
まずは外装を剥いでスキマを沢山作ります。

以下のページを参考にさせていただきました。
感謝。
http://park17.wakwak.com/~hogehoge/bike/tapetto.htm
http://www.ninja.cc/seibi/gallery.cgi?mode=mini&all=1

イグニッションコイルも降ろしました。
作業性が良くなりますので、正解だったようです。

 

一番の問題はコイツ。
冷却水のサーモスタットです。

エンジンヘッドへ取り付けられている8mmのボルトを弛め、
パイピングのクランプを弛めればずらすことができますが、
ガスケットが逝ってると水漏れを起こし、あとで泣きます。
自分は泣きました(笑)。

だいぶスッキリ。
コンプレッションを逃がすため、プラグも弛めます。

なんとかカバーが降ろせました。
ギリギリ。

んでもって、ガスケットを剥がしていたら怪我をしてしまった。
エンジン内部は鋭利な部分が多いなぁ。

何はともあれ、EG内部とご対面。
はじめまして。

思ったより状態は良いようです。
スラッジやガムもほとんど無い。

一番悪いとしたらここだなぁ、とアタリを付けていた1番吸気側のカム山。

囓り寸前、という状態ですが、まぁ、こんなもんでしょう。

1番(だったと思う)排気側。

確か2番吸気側。わりときれいなもんです。
ホッとしました。

カム山の減りはそこそこあるようですが、まぁ中古のGPZのODDメーターなんてアテになりませんから、稼働時間が全く不明の割にはEGの状態は悪くない、と胸をなで下ろしました。

調整前の測定値は以下の通り。(単位:ミリ)
予想に反して若干広くなってます。まぁ、狭くなってるよりましなので(?)気にしません。

1 2 3 4
in 0.18 0.18 0.18 0.17
out 0.26 0.22 0.26 0.22

in :0.15
out:0.20 を目指して調整しました。

調整作業に少しなれた頃、アジャストスクリューのバックラッシュの分を見込んで調整する、という事がやっと出きるようになりましたが、やっぱりめんどくさい作業であることには変わりありません。いい加減めんどくさくなった頃切り上げました。

ちなみにロックナットの締め付けトルクは2.5kg/mです。
テルクレンチで適当に締めましたが、相手が可動部品の割にそれなりの高トルク要求なのでちょっとビビリます。が、構わず締めますよ。グイグイ。

調整が済んだら元通りに組み直すだけ。
難しいことはないですがやっぱりめんどくさい…。

ネイキッドになったGPZ。
エリミネーターに見えなくもないな。

さて、組み直す前の試運転時の写真が下のもの。
困りました。水漏ってます。

ウォーターラインのOリングを使い回したのがあだになったようで、
少し水圧が上がっただけでピロピロと結合部から洩れてきます。

こうなると一度キャブを降ろして、サーモスタットハウジングを降ろして、という感じでOリングの交換の必要がありそうです。高い部品じゃないから財布には痛くないですが、ひたすらめんどくさい感がいっぱいです…。

ヤレヤレ。いつやるかなぁ。
こうなっちゃうとここを直すまで乗れないんだよね…。


2005/3/5追記

初めてGPZ900Rのタペット調整にトライする方のために。
特定の車種向けで、オーナー以外にあまり需要はないでしょうが、検索で飛んでくる方もいらっしゃるようですので参考になれば。

  • イグニッションコイルも外した方が調整時に作業スペースが確保できます。
  • フロントカウルはカウルフレームごと降車させた方が良さそうです。自分の車両はカウルフレームのマウント部が邪魔で、装着状態ではどうやってもヘッドカバーが抜けませんでした。(この辺はなぜか個体差もあるようです。)
  • 急がば回れ。キャブは降ろした方が圧倒的に作業が楽です。これは下記のパイプ取り外しの為の副次的な必要作業ですが。(ついでにキャブの掃除も出来ますしね。)
  • サーモスタットはサーモ下のパイプを完全に取り外してしまった方が良いでしょう。どのみちサーモスタットハウジングを多少なりとも動かさないとヘッドカバーが降りませんので、このパイプは動かす(浮かす)必要があります。
    車齢にもよるでしょうが、パッキンは新品交換がオススメです。(二種類、計三個)
    パイプを分離してしまえばサーモ自体は上のパイプを外してしまえばゴムホースで繋がってるだけなので、ヘッドカバーを降ろすときの邪魔にはなりません。
  • 冷却水をドレンから抜く必要はありません。作業時にこぼれるだけはこぼして、あとから補充するだけの方がエコノミー。
  • ヘッドカバーパッキンも新品交換が望ましいでしょうが、状態によって再使用も可能だと思います。
  • プラグホールのヘッドカバーパッキンも同じく。
  • ヘッドカバーパッキンと液体ガスケットを併用する場合、ヘッドカバーパッキンの半円形の所だけで使用というのが本則のようです。
  • ヘッドカバーガスケットを剥がす際の怪我に注意。ザックリいきます…。エンジンオイルに血と汗と涙がブレンドされます。
  • タペット調整自体はコツコツと。なかなかすんなりいかないですが、急いてはナントカです。
  • 計画的にやると、案外と"ついで"に出来るその他の整備項目が多いです。
  • 基本的なことですが、エンジン内部へのゴミの侵入を防止するため、作業前の十分な清掃とエアブローをおすすめします。
  • 組み込み時は電気系統の組み込み確認もお忘れなく。

  • Back to motorcycle